序論

はじめに

地方自治の課題と現状認識

三笠市航空写真

 90年代に入って以降、日本経済は停滞を続け、国民の経済社会の先行きに対する閉塞感は深まっています。

 このため国は今、日本の経済力の発揮を妨げる規制・慣行や制度を根本から改革するとともに、自己責任原則を確立し、同時に自らの潜在力を高めるために地方自治に対する改革を含む構造改革を推進しています。

 また、住民が誇りを持って住むことのできる地域社会、国民一人ひとりが豊かさを実感できる社会、生活者の視点に立った多様で個性に満ちた社会など、地域自らの判断と責任においてまちづくりを進める分権型社会になりました。

 さらに、少子高齢化社会の進展、平成13年度末で国・地方あわせて666兆円という膨大な借金など、地方自治を取り巻く環境変化から、国は現在3,200以上ある市町村を、平成17年3月までに1,000程度までに再編する目標で市町村合併の推進を強化しています。

 社会システムが激動し、これまでにない混沌とした局面を迎えており、今後どう変化するか不透明な状況にあります。

1. 聖域なき構造改革

 これまでの国・地方を通じる行政組織・制度のあり方、行政と国民との関係などを抜本的に見直し、新たな行政システムの構築をめざす「聖域なき構造改革」は、経済社会の発展のために必要な行政改革の重要課題として7つの改革プログラムを掲げて推進しています。

 地方の関係では、地方分権の推進という考えのもと、「地方自立・活性化プログラム」が組まれています。

 このプログラムは、国と地方の関係を見直し、地方公共団体の自主性・自立性を高める観点から推進されており、主な事項は次のとおりです。

  • 「すみやかな市町村の再編」
  • 「地方財政の立て直し」
  • 「国庫補助負担金の整理合理化」
  • 「地方交付税制度の見直し」
  • 「地方税の充実確保により地方行政の基本的な財源を地方が自ら賄える形に」

 人口規模が小さく財政基盤が脆弱な本市にとっては、交付税制度見直しの一つを取っても国の方針や制度の改革によって、今後のまちづくりが大きく左右され、国の動向、社会経済の変化などを予測しきれない現状では、今後のまちづくりに必要な財源の確保を明確に見通すことが困難となっています。

2. 地方分権と市町村合併

 地方分権は、これまでの上下関係から国と地方が対等・協力する関係で、その責任が明確化されています。

 分権の目的は、住民が真にやすらぎや豊かさを実感できるような、地域づくり・暮らしづくりを自らの判断と責任においてまちづくりを進めることです。

 地域の課題解決も市民の選択と責任のもと、主体的に行われていくことが必要です。

 自治体は、自らの判断と責任において地域経営を行い、地域の自立と個性的なまちづくりが求められ、自治体間の政策競争の時代になっています。

 このため国は、地方分権の担い手である市町村が、基礎的自治体として住民へのサービス水準を維持、向上させていくとともに、国・地方を通じる厳しい財政状況に対処し、行政の効率化を図るため、市町村合併を積極的に推進しています。

 国の方針を受け、北海道は、平成12年9月に「市町村の合併の推進についての要綱」を作成し、具体的な合併パターン(案)を公表しました。

 本市は、岩見沢市、美唄市、北村との3市1村で約13万人都市を形成するという案が示され、空知支庁管内では13案が公表されています。

 本市においては、このような情勢にあっても自立したまちづくりを基本とし、これらの動きをしっかり見つめるとともに、合併による長所・短所などを明らかにし、市民満足度の高いまちづくりにつながるかどうかを見極めていかなければなりません。

3. 人口減少と高齢化

 本市における過疎現象は、昭和30年代後半からのエネルギー事情の変革にともなう炭鉱の相次ぐ閉山、合理化であり、昭和46年の住友奔別炭鉱、平成元年の唯一残されていた北炭幌内炭鉱の閉山による人口急減が最大の要因です。

 現在急激な減少は見られなくなったものの、社会減と自然減により、依然として人口減少は続いています。

 このような動向から、10年後の平成23年度末における人口を推計した結果、平成13年4月現在13,609人の人口が約12,000人に減少すると予測されます。

 人口の減少は、地域経済や市の財政全般に大きな影響を及ぼすと同時に、高齢化が進行します。

 平成13年4月における本市の高齢者比率は34.2%で、市民の約3人に1人が高齢者であり、この比率は年を追うごとに高くなっています。

 国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、日本の人口は平成19年の1億2,778万人をピークにその後減少すると予測されており、日本全体の人口が減少するなかにあって過疎地である本市の人口を増やすことは非常に困難ですが、人口減少に歯止めをかけていく施策の展開が必要であります。

4. 地域コミュニティの再構築

 過疎化の進行は、商店街の衰退による日用雑貨などの購入の問題や空住宅の発生による生活環境の悪化などをもたらしています。

 さらには、自治会組織の運営など地域コミュニティにも影響を与えるとともに、分散されているまちの形態により、非効率的な行政運営になっています。

 効率的な行政運営を行うためには、地域の拠点形成が必要であり、集落が集約化されることによって、公共施設の維持費や道路除雪費などの経費を縮小することができる一方、新たなまちづくりへの展開や内容を充実することが可能となります。

 したがって、各地域内において集落の集約化を図り地域コミュニティを再構築し、三笠地区を核とした市街地のコンパクト化を図る必要があります。

5. 市の財政見通し

 本市は、自治体の倒産である財政再建団体への転落を避けるため、平成3年以来これまで、職員数や経費の削減、投資的事業の縮減など、市民の理解と協力のもとで行財政改革と緊縮財政に努めてきましたが、依然として厳しい財政運営が続いています。

 さらに、地方分権にともなう自己決定・自己責任を果たすためには、健全財政の確立が必要であります。

 このため、平成11年度を初年度とする財政再建10か年計画を推進していますが、地方分権にともなう国と地方の財源配分が明確になっていないなかで、国の構造改革では地方交付税の縮減がうたわれ、非常に厳しい財政運営をしていかなければならない状況にあります。

 したがって、財政再建10か年計画自体を修正せざるを得ない状況と認識しています。

 今後さらに、積極的な行財政改革を進めるとともに、国に対しては地方の実態に即した財源配分を強く要請していく必要があります。


第7次総合計画の策定にあたって

 今後10年間のまちづくりにおいて、人口定着を図り行政サービスの市民満足度を高め、市民が将来に希望を持てる計画を念頭に策定しました。

 しかし、本市の計画実施に大きな影響を及ぼす国の施策や財政制度の動向が不透明なため、年度ごとの事業を表す実施計画の策定は困難な状況にあります。

 このため、計画の実施にあたっては国の動向、本市の財政見通しを考慮し、実現可能な事業から市民の知恵と行動を結集し、市民と行政の協働によって推進していきます。

お問い合わせ先

【第7次三笠市総合計画についての問い合わせ先】
三笠市役所 企画経済部企画振興課企画係
電話:01267-2-3182 FAX:01267-2-7880
E-mail:kikaku@city.mikasa.hokkaido.jp