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2.石炭になった湿地の植物

アンモナイトが絶滅した約6600万年前頃には、三笠は海の底から陸上へと変わっていたと考えられます。地層は、ふつう海や川などの水の中でつもるものなので、陸上になると地層は作られません。そのため、三笠にはその頃の地層がないのです。

その後、約5000万年前、やがて陸上となっていた現在の北海道の中央部には広大な湿地が広がるようになりました。そして、この湿地に生息する植物が川底の地層(石狩層群)の中に埋もれ、高い温度と圧力によって石炭になったと考えられています。

 
約4000〜6000万年前の古地理図(飯島、1996を改作)


北海道は、国内でも有数の石炭産地として知られ、多くの炭鉱があった場所です。実は、北海道の石炭が形成された地層は、約4000〜6000万年前に集中しています。これは、その頃の気候や地形が石炭のもととなる植物が生育するのに適した温暖な環境であったためであると考えられます。
 

石炭層の分布する地域(日本地質学会編、2010を改作)

 


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