5.三笠における人類の痕跡
三笠で最も古い人類の記録は、およそ3000年前の縄文晩期で、石器や土器が発見されています。ただし、住居跡や古墳などはまだ見つかっていません。その後、アイヌの人々が活動していたと思われ、三笠にはたくさんのアイヌ語の地名が残っています。例えば、三笠市の東部にある「幾春別」はアイヌ語で「イ・クシ・ウンペット(彼方の川)」という意味で、遠い場所を指している地名です。
三笠に残るアイヌ語地名
一方、幾春別よりさらに東側(山側)は「桂沢」という地名になっており、これはアイヌ語の地名ではなく後に和人がつけた地名です。石器や土器も、桂沢からは発見されていません。
こうしたことから、昔の人々の行動は、山間部では幾春別あたりまでだったことが予測されます。