医療機器のスペシャリストという立場で医療に貢献している部門です。臨床工学技士が所属し、日々、進化を続ける高度な医療機器を運用し、最新の治療をサポートします。
当院の臨床工学科は3名の臨床工学技士が所属しており、透析室と院内医療機器管理とに分かれて業務にあたっています。
透析室
腎臓の働きが低下すると、体内の老廃物を浄化できなくなり尿毒症症状(倦怠感、食欲低下、悪心、嘔吐、頭痛など)が発生します。また、摂取した水分の排泄もできなくなり心不全など重篤な病気を起こします。そういうときに必要となるのが透析治療です。透析治療では特殊な膜と透析専用の装置を使用し、老廃物と余剰水分の除去を行わなければなりませんので、臨床工学技士の専門的な知識により運用しています。
当院の臨床工学科は透析技術認定師を取得している臨床工学技士1名を有し、透析データから患者ごとに適切な透析を提供しています。
また、透析の質を高めるため、臨床工学技士による水質管理も徹底しており、生菌数:0-6CFU/mL T値:0.001EU/ mLを達成しています。このように安心して治療できる環境を守っています。
患者監視装置
人 工 腎 臓
医療機器安全管理業務
医療機器の安全を確保するためには、適切な機器の導入、適合設備の整備、使用者教育、保守管理体制が必要となります。
医療機器安全管理業務は、主に臨床工学技士によって実施していますが、臨床工学技士だけで医療機器安全が達成できるわけではありません。通常、医療機器に触れ操作するのは看護師を中心とした多くの医療従事者です。ですから、医療機器安全管理とは、それぞれの医療機器使用者が医療機器を正しく安全に操作することが主となり、医療機器管理者はそれを適切にバックアップする役割りを担います。それぞれが、自らの役割りを果たしたとき、初めて医療機器安全を達成できることとなります。
保守管理において、各種チェッカ-や測定器での点検の重要度は10%しかなく、機器使用者からの情報収集が90%と大多数を占めると言われています。点検は、各種トラブル対処、異常情報の収集、定期点検などにより、トラブルや故障を小さな火種のうちに消火することにより医療事故を防ぐことを目的として行っていますが、人手と時間がかかるので、効率の良い、効果的な保守管理が必要となります。
人工呼吸器 麻 酔 器
ポンプ類