第1節 健康で明るい生涯づくり
現状と課題
- これからの長寿社会を健康で心豊かに生活するには、一人ひとりが「自分の健康は自分でつくる」ことを基本に、あらゆる分野において健康という視点を取り入れ、健康寿命を延ばしていかなければなりません。
- 食生活や運動といった生活習慣との関わりについて、早い時期から正しい知識を身につけるとともに、運動をライフスタイルの中に取り入れていくことが重要であり、そのための環境づくりが必要です。
- 地域住民の健康づくりを支える病院や医院は、開業医の高齢化や後継者問題などから減少傾向にありますが、地域における医療機関を確保していかなければなりません。
- 地域医療の中枢を担う市立病院は、市民が安心して暮らすためにも、安全で質の高い医療と正しくわかりやすい医療情報の提供、医療に携わる者としての心温かいケアが求められています。
- 保険事業制度の安定的かつ適正な運営が求められるとともに、社会変化に対応した制度の充実を求めていく必要があります。
第1項 健康づくり
基本的な方向
- 心身ともに健やかな生活を送るため、健康寿命を延ばし自立した生活を送れるよう予防活動を充実します。
- 「守る健康」から「つくる健康」への啓発を進めるとともに、市民自らの健康、体力づくりを支援する環境づくりを進めます。
主な施策
- 健康づくりへの意識の向上と、保健予防対策を充実・強化します。
- 体力測定から運動メニューの実践までを支援する環境づくりを進めます。
- 健康の保持に必要な情報を総合的に管理します。
主な事業
- 脳活性化教室などによる痴呆予防事業
- 転倒予防教室などによる介護予防事業
- 健康診断・生活習慣改善による疾病予防事業
- 高齢者食生活改善事業
- いきいき体づくりサポート事業(運動実践メニューづくり)
- 健康管理総合データバンク事業
第2項 地域医療・国民健康保険
基本的な方向
- 市民の健康を支え、安心して生活できるよう、開業医と市立病院の連携を強化するとともに、市立病院を充実します。
- 日頃からの健康づくりを促進し疾病予防、早期発見・治療などにより、国民健康保険の安定運営をめざします。
主な施策
- 市立病院と市内医療機関の連携強化や大学病院などとのネットワークにより地域医療を充実します。
- 市立病院を充実します。
- 国民健康保険事業の適正な保険料負担と国庫負担制度の強化を促進し制度の安定充実に努めます。
主な事業
- 開業医と市立病院の連携による救急医療の充実
- 市立病院の充実
- 医療情報電子化事業
- 医療機器整備
- 病院の増改築
- 「理念」と「基本方針」にもとづいた医療サービスの提供
- 患者との医療情報の共有
- 国民健康保険被保険者の各種健康診断への助成
国や北海道などへの要望
- 安定した医療制度の実現
- 国民健康保険制度の充実
第2節 人の心をつなぐ福祉の向上
現況と課題
- 日本全体が少子高齢化に向かっていますが、特に本市においてはこの傾向が顕著であり、平成12年国勢調査における若年者比率は9.2%で、高齢者比率は34.1%となっています。
- このまちに住む誰もが、お互いを思いやり、お互いを支えあう気持ちを大切にし、それを実行していくまちをめざしていかなければなりません。
- 高齢者が住みなれた地域で、自分の趣味や社会参加などへ元気に取り組み、健康で暮らせる環境づくりが求められています。
- 介護保険は、まだ市民の理解が十分でないことと制度自体も未熟なことから、なお一層の充実を求めていく必要があります。
- 障害を持つ人も、地域の中でともに暮らせる社会が求められると同時に、社会の一員としての役割を求める時代となってきています。
- 育児に対する不安感や負担感が、少子化の一つの要因でもあることから、安心して子どもを産み健やかに育てられる環境づくりが必要です。
- 母子・父子家庭の安定した生活を確保するため、母子家庭にあっては経済的な自立への促進、父子家庭にあっては、育児・家事などの家庭機能を補完するために支援を行う必要があります。
第1項 地域福祉
基本的な方向
- 福祉サービスの利用の推進と積極的な市民参加などを促進するとともに、社会福祉団体の事業を支援します。
- 誰もが住みやすく、人にやさしいまちをつくるため、建物や生活環境などのバリアフリーを促進します。
主な施策
- 住民参加による地域福祉の重要性の理解と関心を深めます。
- 福祉団体などの育成と活動を支援します。
- 公共施設のバリアフリー化を進めます。
- 「閉じこもり」を解消し、地域とのふれあいの促進に努めます。
- 「お年寄りが除雪の心配をしなくてもよいまちづくり」を推進します。
主な事業
- 「三笠市地域福祉計画」の策定
- 福祉ボランティアの充実
- 地域福祉ネットワークの構築
- 「ぬくもり除雪サービス事業」の実施
- 地域との連携による社会参加の促進
第2項 高齢者福祉
基本的な方向
- 高齢者が生きがいを持ち、健康で快適な生活を支援するためサービスを充実します。
主な施策
- 「ふれあい生きがいの里構想」を推進します。
- 社会参加や生きがい活動への機会を拡充します。
- 福祉サービスの充実に努めます。
主な事業
- 「ふれあい生きがいの里構想」の推進
- 民間によるケアハウス、痴呆性グループホーム建設への支援
- 民間による障害者施設などの建設への支援
- 「三笠市新高齢者保健福祉計画」の見直しと次期計画の策定
- 社会参加の促進
- 在宅支援サービス事業
- ホットライン119(緊急通報装置設置事業)の更新にあわせた生活反応センサーの設置
第3項 介護保険
基本的な方向
- 介護保険制度の市民理解を深めるとともに、円滑な事業運営に努めます。
- 利用者が望む良質で効果的なサービスの確保に努めます。
主な施策
- 制度についての市民理解を促進し、健全な財政運営に努めます。
- サービス提供事業者などとの連携を強化し、サービスの質の向上に努めます。
主な事業
- 「三笠市介護保険事業計画」の見直しと次期計画の策定
- 居宅サービスの提供
- 施設サービスの提供
国や北海道などへの要望
- 介護保険制度の充実
第4項 児童、母子・父子福祉
基本的な方向
- 三笠市エンゼルプランにもとづき、家庭、地域など社会全体で子どもを育てる環境づくりを促進します。
- 子育て支援サービスを充実し、安心して子どもを産み育てやすい環境づくりを進めます。
- 母子・父子家庭においては家庭生活の安定と向上への支援をします。
主な施策
- 社会全体で子どもを健やかに育てる意識を高めます。
- 子育て支援サービスを充実します。
- 母子家庭の経済的な自立に向け、就職相談や貸付制度などの活用を促進するとともに、 父子家庭の家事・養育などの援助の促進に努めます。
- 母子福祉団体の活動を支援します。
主な事業
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第5項 障害児(者)福祉
基本的な方向
- 三笠市障害者計画にもとづき、誰もがお互いに理解しながら地域でともに暮らしていける、心の豊かさを実感できる社会の実現をめざします。
主な施策
- 援護・相談指導体制を充実します。
- 雇用や福祉的就労の場の確保に努めます。
- 福祉サービスの充実に努めます。
主な事業
- 精神障害者居宅介護等事業(ホームヘルプサービス)
- 精神障害者ショートスティ事業(短期入所サービス)
- 社会参加の促進
- 就労の場の確保
- 在宅支援サービス事業
国や北海道などへの要望
- 各種手当の支給拡大
第3節 安心、安全、安定した市民生活の確保
現況と課題
- 市民一人ひとりが交通事故や火災を起こさない、そして犯罪などから自分を守るという日頃からの心掛けと実践、また交通事故や犯罪を誘発しない環境の整備が必要です。
- 近年の交通量の増加や高齢化の進展、凶悪犯罪の増加などの社会変化に対応するため、組織活動の充実や、関係機関や団体との協力を密にすることが必要です。
- 自然災害の拡大を防ぎ、あらゆる災害に緊急に即対応できる体制と、設備や施設などを整備する必要があります。
第1項 交通安全・防犯
基本的な方向
- 交通事故や犯罪を未然に防ぐため、市民総ぐるみによる交通安全や防犯に対する意識の高揚と環境整備を進めます。
主な施策
- 交通安全・防犯意識を高めます。
- 交通事故・犯罪を未然に防ぐ環境整備を進めます。
主な事業
- 交通安全教室の充実
- 無人地帯防犯灯整備事業
- 防犯灯設置補助事業
- 交通安全施設整備事業
第2項 消防・救急、防災
基本的な方向
- 市民一人ひとりの防火意識の高揚と、消防救急体制の充実強化、装備の整備を行います。
主な施策
- 災害予防対策を充実します。
- 消防、救急・救助体制を強化します。
- 災害からの早期復旧を支援します。
主な事業
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第3項 治山・治水
基本的な方向
- 森林の保全や荒廃地の植林などの治山事業と災害に強い河川整備を促進します。
主な施策
- 地すべり危険箇所などの整備を進めます。
- 植栽などにより公益的機能を高める森林の整備を促進します。
主な事業
- 分収造林受託事業による森林の保全と整備
- 21世紀北の森づくり推進事業
- ぽんべつズリ山林地復元事業
国や北海道などへの要望
- 地すべり対策事業
- 三笠ぽんべつダムと新桂沢ダムの建設促進
- 幾春別川の河川改修