三笠市は、豊富な未利用資源の活用を目指し、石炭地下ガス化と木質バイオマスを利用した低炭素水素製造による、産業の活性化に向けた取り組みを進めています。木質バイオマスの活用については、市役所や高齢者福祉施設に木質バイオマスボイラーを導入し、既に取組みを進めているところですが、水素製造事業への木質バイオマス年間供給可能量は約1,000tと少量であることが過去の調査で判明しています。
以上から、バイオマス資源の総量を向上させるため、寒冷な地域でも成長し、安定的に資源量を確保することができる草本系バイオマスの【ジャイアントミスカンサス】に着目し、試験栽培を行っています。
低炭素水素の製造事業と本研究の位置づけ
ジャイアントミスカンサスについて
概要
日本原産の植物。オギとススキが自然に交配し生まれた種であり、種子を作りません。1980年頃からドイツを中心にバイオマス資源作物としての研究が開始され、現在イギリスで約1万haの商業栽培が行われており、わら専焼バイオマス発電所の燃焼原料に主に利用されています。
秋ごろに養分を地下へと移動させ、冬は立ち枯れした状態となります。主な収穫時期は積雪前または融雪後。デントコーンなど飼料作物用のハーベスターで収穫が可能です。
移植後から1年目の越冬までは定期的な施肥や草刈りが必要ですが、2年目以降、約20年間は特別な栽培管理をせずに収穫できると言われています。3~4mほど生育し、土壌への炭素貯留機能が大きいことも特徴です。
CO2削減効果
年間1haあたり約50t
(刈取り部の最大収量25t/ha/年の場合、CO2換算で44t/ha/年。加えて土壌への炭素貯留量が2.6~8.1t/ha/年)
主な利用法
・チップあるいはペレットとして熱利用
・畜産分野における敷料および飼料

品種ごとの見た目の違い 立ち枯れ時の様子
※写真提供:農研機構東北農業研究センター
研究概要
・ジャイアントミスカンサスの試験栽培
・バイオマスボイラーによる熱利用の検証
・寒冷期における農業ハウス等の施設でのゼロカーボン作物栽培
・市内でのゼロカーボン作物の使用

この事業はサマージャンボ宝くじの収益金を活用して実施しています。


