今回は三笠市で熱い思いの詰まったワインを製造する『宮本ヴィンヤード』の宮本さんにお話を伺いました。
三笠市に来る前はどちらにお住まいでしたか?
三笠に来る前は長野に住んでいました。
ご年齢とご家族構成を教えてください。
年齢は45歳です。妻と娘が2人の4人家族です。
三笠市へはいつ移住されましたか?
2010年です。
三笠市に移住してワインを製造するようになった経緯を教えてください。
元々は飲食関係(調理や製菓)の仕事をしていましたが、趣味で飲んでいたワインにどんどん興味が沸いてきて、気が付くと給料の大半がワインに消えるようになっていました。そんな経緯で前職を辞めて、ワインの世界に飛び込んだのがワイン製造に関わるキッカケです。そこからワインの旅が始まりました。
まずは、半年のフランス語学留学中にブルゴーニュの生産者を出来る限り訪問して現場を視察。その後、長野の生産者の元でワイン醸造についての修行を開始しました。翌年には海外のワイン造りを学ぶ為、ワーキングホリデー制度を利用して長野からニュージーランドへ。何軒かのワイン農家や醸造所で働き、ニュージーランドのワイン造りを経験しました。
ニュージーランドから北海道へ?
いえ、更に海外のワインを学ぶ為、ワインの本場フランスのブルゴーニュに拠点を移しました。フランスではワインを職業とする人の為の訓練学校があるのですが、そこに入学してフランスのブドウ栽培や醸造技術を学びつつ、敬愛するワイン生産者の元でも修行させてもらいました。
フランスの後は?
2007年に帰国して、一旦長野に戻りました。そこで今後の展望を考える上で日本各地のワインを飲んでみたら、とってもおいしいワインに出会って驚きました。それが北海道空知産のワインだったのです。北海道のワインはすごいぞ!と。
「ピノ・ノワール」これが自分の作りたいワインに必要なブドウの品種なのですが、自分の理想のピノ・ノワールを栽培する環境は世界でもそんなにありません。それがもしかしたら北海道で出来るかもしれない。それが北海道へ来た決め手ですね。余市など他の候補もありましたが、視察で空知に来た時に知り合ったタキザワワイン(現TAKIZAWAワイナリー)の滝沢さん※注1とのご縁もあり三笠へ移住することになりました。
三笠へ移住して、すぐに就農したのですか?
最初の2年間は北海道のブドウ栽培を学ぶ為、滝沢さん(※注1)の畑(三笠市達布)で研修をしながら、畑の開墾など就農の準備をしました。その後、2012年にブドウ栽培を開始。ゆっくり成長させて丈夫な樹にしたかったので、本格的な収穫まで4年を掛けました。2015年からワインを製造しています。
どんなワインを製造していますか?
商品名はVignes Chantentes(ヴィーニュ・シャンタント)
フランス語で「歌うブドウ樹たち」という意味で、グラスの中でブドウ達に「歓喜の歌」を歌ってもらうという思いを込めています。自分たちの畑で栽培したピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・グリを中心にワインにしています。
実際に住んでみた感想を教えてください。
北海道のワイン作りにあこがれて移住しましたが、どことなくニュージーランドを思わせるような北海道ならではの風景が気に入っています。
本州や海外よりはブドウの木にとって自然環境は厳しいですが、美味しいワインができる場所だと思います。
三笠へ移住を検討されている方にアドバイスをお願いします。
夏は涼しく作業しやすい気候で、生活する上では必要なものは揃っているし、コンパクトで住みやすい街だと思います。
私のように就農を目指す方は、まずは市役所の農林課に相談してみてください。
自分が就農する際にも、いろいろとサポートをしていただきました。
宮本さんが作るおいしいワイン。ぜひチェックしてみてください。
宮本ヴィンヤードHP
(2018年ヴィンテージの販売は終了しています。2019年ヴィンテージは1月中旬頃予約開始予定)
タキザワワイナリーHP(※注1)