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化石標本の写真撮影(その2)

撮影には、デジタル一眼レフカメラを使っています。標本の大きさに合わせてレンズを交換したり、意図的な条件で撮影を行うためには、一眼レフが便利だからです。

撮影方法については、いろいろな流儀があり、そのテーマで1冊の本が書ける程ですが、ほぼ共通するのは、なるべく「絞り」を絞って撮影するということでしょう。標本は真上から撮影を行うのが原則ですが、カメラのレンズは「絞り」を絞るほど、ピントの合う距離範囲が広くなるという性質があるので(「被写界深度が深くなる」といいます)、立体的な標本でもピントが合いやすくなります。「絞り」を絞ると、レンズからカメラに入る光の量が減るので、明るい写真を撮るためには必然的に「シャッター速度」を遅くして、光量を増やさねばなりません。そのためカメラを手持ちしていては、ぶれてしまうので、「複写台」という台に固定します。

化石を撮影する向きも、その化石のジャンルごとに決まっている事が多いので、それに従って台に置かなければなりません。また、化石標本の撮影では「光を左上から当てる」という約束事があります(光の当て方によって形が異なって見える事を避けるため)ので、撮影用ランプを左上方向に置いて主光源とし、間接光を取るために、対角線上に反射板(レフ板)を置きます。ランプの光が強すぎると、標本が光ってしまうことがあるので、薄い紙を間に置く事によって光をやわらかくすることもあります(下の写真の例)。
 
次回は「ホワイトニング」とよばれる撮影テクニックについてお話しいたします。

                    

                                              (主任研究員 加納 学)

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