スイスのアンモナイト学者 クルッグ博士来館
6月24日、スイス・チューリヒ大学博物館のクリスティアン・クルッグ(Christian Klug)博士と横浜国立大学和仁良二(わにりょうじ)博士を中心とする調査チームが当館に来館されました。
飛行機の出発までのわずかな時間にもかかわらず、ぜひ見ておきたいとの希望から当館に立ち寄っていただきました。
クリスティアン・クルッグ博士は、現在、アンモナイトの研究を世界中でもっとも精力的に行っている研究者のうちのひとりです。
特に、アンモナイトの生態や復元などの研究に力を注いでおり、2012年にはアンモナイトの軟体部と思われる、ほぼ完全な化石を世界ではじめて発見しています。
2015年には、上下2冊、合計1539ページにもおよぶアンモナイト研究の集大成的著書「アンモノイド・パレオバイオロジー(アンモナイトの古生物学)」の編集リーダーをつとめ、本著を完成させました。和仁良二博士も、この著書の一部を執筆しています。
クルッグ氏は、巨大なアンモナイトや異常巻きアンモナイトなどを、時間をかけて見学されました。
特に、回転台に乗っている「ニッポニテス」に興味を示し、長い時間をかけて動画を撮影されていました。
現在準備中の特別展「アンモナイトの一生」もご覧いただき、専門家の立場からのご意見や激励をいただきました。
最後に、当館とのコラボレーションの提案にも快諾していただきました。
この度の来館をきっかけとして、今後も関わりが続くこととなりました。
上段左から:生野賢司氏、和仁良二氏、田近周氏、クリスティアン・クルッグ氏、当館職員(相場、加納、中村)、下段:ロマン・ジョティオット氏
(研究員 相場大佑)