【終了】2019年特別展見どころ紹介 第1回「鰭脚類」
本特別展は終了しています
7月14日(日)より、令和元年度特別展「マリタイム! 海の爬虫類と哺乳類たち」がオープンいたしました。
「マリタイム(maritime)」とは、英語で「海の」という意味です。そのタイトルの通り、今回の特別展では、海に生きる爬虫類と哺乳類が展示されています。
そもそも、爬虫類も哺乳類も、陸上で生きるように進化した生き物です。爬虫類の硬いウロコや卵の殻は、乾燥を防ぐためのものですし、哺乳類が汗をかいて体温を調節するのも、陸上でなければ意味がありません。そしてなにより、どんなに海の中で住むようになった種類でも、爬虫類・哺乳類である限り、肺で呼吸するために、息継ぎをしなければなりません。
そんな、もともと陸上生活に特化した動物である爬虫類や哺乳類にもかかわらず、それらの中から次々と、海の中・水の中で生活するようになったグループが現れているのです。なぜ、どうやって陸の動物が海に進出するようになったのか、その進化のダイナミックさを、この特別展でお伝えできればと思っています。
さて今回から、特別展で展示中の標本から、見どころを選りすぐってご紹介いたします。第1回はこちら!
特別展会場までの渡り廊下にいる「ワモンアザラシ」と……
会場正面にいる「ゴマフアザラシ」「クラカケアザラシ」「アゴヒゲアザラシ」「ゼニガタアザラシ」です。
残念ながら、当館の位置する三笠市は内陸に位置していて、海に接してはいませんが、この北海道周辺の海には、こうしたアザラシを含めた「鰭脚類(ききゃくるい)」というグループの哺乳類がたくさん住んでいます。ここに展示されているアザラシ5種に加えて、トドとオットセイの、合計7種が北海道近海で見られます。
この鰭脚類、こんな姿をしていても、実はクマやイタチにとても近い動物なのです。この剥製を見て、ずいぶんクマとは姿かたちが変化してしまったことがお分かりいただけるのではないかと思います。
この鰭脚類の先祖の化石も、この北海道で発見されています。そちらも特別展で展示されていますので、ぜひ探してみてください!
三笠市立博物館令和元年度特別展「マリタイム! 海の爬虫類と哺乳類たち」は、7月14日(日)~10月14日(月・祝)まで、三笠市立博物館多目的ホールにて開催中です。ぜひご覧ください。
紹介標本貸出:おたる水族館・登別マリンパークニクス
電話:01267-6-7545
FAX:01267-6-8455