【終了】2019年特別展見どころ紹介 第3回「フタバスズキリュウ」
本特別展は終了しています
現在開催中の特別展「マリタイム! 海の爬虫類と哺乳類たち」の見どころを紹介する第3回、いままではアザラシ・ウミガメと、現在海に生きている種類の動物たちをご紹介してきましたが、もちろん、今回の特別展では、絶滅動物も展示されています。
今回の特別展で展示されている標本の中でも、知名度No.1は間違いなく「彼」でしょう。
フタバスズキリュウです。
1968年に、福島県で発見された首長竜で、それ以来、日本から発見された古生物として長らく有名でした。しかしながら、世界的に首長竜の研究が遅れていたこともあって、フタバスズキリュウの学術的研究が行われたのは、発見から40年もたってから。とはいえ、新属新種の「フタバサウルス・スズキイ(Futabasaurus suzukii)」という学名を与えられ、首長竜の中でも特に首の長いグループであるエラスモサウルス類としては、北太平洋地域でもかなり古い種類であるとして、非常に重要な発見であることが明らかとなりました。
今回、特別展で展示されているのは、頭骨のレプリカと、歯のレプリカです。展示位置が低いので、かなり接近してご覧いただけるのが特徴です。上下の顎同士で、細く鋭い歯が互い違いに並んでいて、いかにも捕らえた魚を逃さないような構造になっているのがお分かりいただけると思います。
その他、長野県から発見された首長竜の歯の化石や、現在研究中の北海道産「首の短い首長竜」化石など、首長竜にまつわる標本も多数展示されていますので、ぜひじっくりご鑑賞ください!
三笠市立博物館令和元年度特別展「マリタイム! 海の爬虫類と哺乳類たち」は、7月14日(日)~10月14日(月・祝)まで、三笠市立博物館多目的ホールにて開催中です。ぜひご覧ください。
紹介標本貸出:国立科学博物館
電話:01267-6-7545
FAX:01267-6-8455