カテゴリイメージ

アンモナイト・イヤー企画 「今月のアンモナイト」2025年3月号

当館は2024年に、開館45周年を迎えました。そこで、46年目に当たるこの2025年を「アンモナイト・イヤー」と位置付け、アンモナイトいっぱいの年にしたいと考えています。その取り組みのひとつとして、毎月、収蔵庫からアンモナイトを選び出し、展示するロビー展示シリーズ今月のアンモナイトを開催しています。

2025年3月、第3回目の「今月のアンモナイト」は、「ミクロコンクとマクロコンク」です。


桃の節句で飾られる雛飾りは、最上段に置かれる1組2体の人形を「内裏雛(だいりびな)」と呼びます。これは、天皇と皇后を模したものと言われており、いわば“夫婦”です。今月のアンモナイトのテーマ「ミクロコンクとマクロコンク」は、実はそんな夫婦に関連した内容です。

 

ミクロコンク」と「マクロコンク」は、アンモナイトの種類の名前ではありません。同じ種類と思われるアンモナイトなのに、殻が小さい状態で成長が止まってしまうものを「ミクロコンク」、殻が大きくなるまで成長を続けるものを「マクロコンク」と呼ぶのです。海外からは、ミクロコンクの10倍ほどの大きさになるマクロコンクのアンモナイトも見つかっています。なぜ、同じ種類なのに、大きさがまったく違う2タイプがいるのでしょう? 

現在のタコにも、同じ種類なのに、小さいサイズで成長が止まるタイプと、極端に大きく成長するタイプがいる場合があります。これはそれぞれ、オスとメスなのです。ということはおそらく、ミクロコンクとマクロコンクも、同じ種類のアンモナイトのオスとメス、と考えることができます。
それでは、ミクロコンクとマクロコンクのどちらがオスで、どちらがメスなのでしょうか? これも、現在のイカやタコでは、メスが大きいことが多いため、アンモナイトでも大きい方(マクロコンク)がメス、したがって小さい方(ミクロコンク)がオスだと一般的には考えられています。イカやタコ、そしてアンモナイトの場合、メスは小さくてたくさんの卵を産みます。メスがオスよりも大型に成長するのは、その卵そのものや、卵を作るための栄養を抱えておくためには、大きな体が必要なため、などの可能性が考えられています。

アンモナイトに限らず、絶滅してしまって、生きている姿を見ることができない化石動物では、オス・メスがあったとしても、化石からそれを判断することはできません。ミクロコンクとマクロコンクに分かれるアンモナイトは、オス・メスを識別できる、貴重な存在と言えるでしょう。



3月の「今月のアンモナイト」展示では、日本産のアンモナイトの中でも、ミクロコンクとマクロコンクの大きさの差が特に大きい「プゾシア類」、はじめてミクロコンクとマクロコンクの2タイプがあると判明した「ヨコヤマオセラス」、そしてミクロコンクとマクロコンクを持つ異常巻きアンモナイトである「エゾイテス」を展示しています。どれも、北海道から見つかるアンモナイトの中でも、「ミクロコンク」と「マクロコンク」の2タイプがはっきりとした典型的な種類です。“お雛様”らしいアンモナイトのカップルたちをぜひご覧ください。




これらは、3月いっぱい三笠市立博物館ロビーにて展示しています。期間限定の展示ですので、この機会をお見逃しなく!

展示ケースの様子。ひな祭りらしくデコレーションを行なっています

こちらはヨコヤマオセラスのカップル。ぼんぼりを背景に展示しました。ラベルもわかりやすいように、オスが青、メスを赤色の背景にしてみました。

こちらはスカフィテスのカップル。牛車(ぎっしゃ)に乗せてみました。


今月のアンモナイト 前月・次月リンク

◀︎ 今月のアンモナイト 2025年2月号
今月のアンモナイト 2025年4月号 ▶︎

お問い合わせ先

市立博物館
電話:01267-6-7545
FAX:01267-6-8455

〒068-2111 北海道三笠市幾春別錦町1丁目212-1 電話 01267-6-7545 FAX 01267-6-8455
開館時間:午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌日)・年末年始(12月30日~1月4日)