この特別展は終了しました
世界で初めて恐竜「メガロサウルス」が命名されて、ちょうど200周年にあたる今年、三笠市立博物館では特別展『恐竜研究200年』を、7月13日(土)から10月14日(月・祝)まで開催します。そこで当館ウェブページでは、特別展の中でも,特に注目していただきたい標本を紹介しています(第1回・第2回)。
前回は、地球の歴史の中でも、もっとも巨大な陸上動物となった,竜脚類についてご紹介しました。竜脚類は植物を食べる恐竜ですが、肉食恐竜の中にも巨大になった種類がいます。それらは、地球の歴史の中で、陸上に生息した肉食動物としては最大のものたちなのです。
ギガノトサウルス・カロリニィ
巨大な肉食恐竜といえば、「ティラノサウルス・レックス」を思い浮かべる人が多いと思います。ティラノサウルスの命名は1905年で、来年で120年になり、古くから“最大の肉食恐竜”として知られていたため、今でも根強い人気のある肉食恐竜です。しかしここ50年ほどで、ティラノサウルスと並ぶ、あるいはそれ以上に大きいと考えられる肉食恐竜が次々と発見されてきました。ギガノトサウルスは「ティラノサウルス以上」の最有力候補でしょう。
ティラノサウルスの最大の個体は、12.3 mほどと言われています。一方、ギガノトサウルスは全長13 mに達した可能性があります。ちなみに、最近発表された研究によると、2本足で歩く限り、獣脚類の大きさは13 m程度が限界のようです。つまりギガノトサウルスは、理論上最大の肉食恐竜と言えるでしょう。
今回の特別展では、このギガノトサウルスの頭骨レプリカを展示します。頭だけで1.8 mもあり、その迫力には驚かされるばかりです。
ギガノトサウルスに近い種類の研究では、巨大な頭をまっすぐ後方に、強い力で引っ張るために、首の骨にはロック機能がついていたことがわかっています。またこのなかまの歯は、薄いナイフのような形をしており、切れ味も良かったことでしょう。これらのことから、ギガノトサウルスやそのなかまたちは、獲物からがっぷりと肉の塊を食いちぎっていた様子が想像されます。
ところで、ギガノトサウルスは、一昨年公開された映画『ジュラシックワールド/新たなる支配者』にも登場したので、知名度も人気も急上昇中のようです。そんなギガノトサウルスも展示されている、
特別展情報
令和6年度特別展『恐竜研究200年』
開催期間:開館時間:午前9時〜午後5時(最終入館:午後4時30分)
場所:三笠市立博物館 多目的ホール
入館料:高校生以上550円・小中学生250円・未就学児無料(団体料金・市内施設との共通券もあり)
詳細は公式ウェブページをご参照ください。
紹介標本提供
群馬県立自然史博物館関連記事
特別展『恐竜研究200年』公式ページ『恐竜研究200年』展示標本紹介(第1回)
『恐竜研究200年』展示標本紹介(第2回)